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保湿が治療の基本
アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能・生理機能低下によって起こる病気です
アトピー性皮膚炎は、体質的に皮膚のバリア機能・生理機能が低い人が、汗やホコリといった刺激を受けたとき、皮膚に炎症がおこる病気です。
どういうわけか、皮膚のバリア機能・生理機能が低い人は、「アトピー素因」も併せもっていることが多いため、アトピー性皮膚炎はアレルギーの病気だと思われがちです。
しかし、必ずしもそうとはいえません。
実は、それがこの病気の特徴なのです。
したがって、これからご紹介する塗り薬や飲み薬による治療は、アトピー素因をもった体質を根本的に治すことを目的にするのではなく、もともと弱い皮膚のバリア機能を補ったり、皮膚が壊れて、かゆみが出てしまった患部の炎症を抑えたりする「対症療法」が中心になります。
具体的には、皮膚のバリア機能を補うには保湿外用薬を、かゆみや炎症を抑えるためにはステロイド外用薬やタクロリムス外用薬を中心に、抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬の飲み薬を補助的に使います。
どのような病気でもそうですが、「なぜ、この薬を使うのか」ということをきちんと理解したうえで治療に臨むことがたいせつです。
とくにアトピー性皮膚炎の場合、そうすることによって「副作用がこわくて、ステロイド外用薬を塗りたくない」「ステロイド外用薬やタクロリムス外用薬を塗ってもムダ」というような不安や誤解が生じにくくなり、治療を正しく進めることができます。
皮膚を乾燥させないことが最大の治療です
アトピー性皮膚炎の治療でなによりたいせつなことは、皮膚のバリア機能をこれ以上、低下させないことです。
皮膚を少しでもよい状態に保つことができれば、汗やホコリといった外からの刺激をはねのけることができ、炎症がおこりにくくなります。
では、どうしたら皮膚のバリア機能を保てるのでしょうか。
それは「皮膚にうるおいを与えること」。
つまり、「保湿」のひとことに尽きます。
くわしくは、別なところでお話ししますが、皮膚の外側には角層(角質層)という組織があります。
そのなかでは細胞が層になって積み重なり、水分や皮脂が保たれるしくみになっています。
この皮膚の保湿機能が外からの刺激に対してバリアの役目を果たし、簡単には体内に異物が侵入できないようになっています。
ところが、アトピー性皮膚炎の患者さんは、この角層の構造がもろいためにふつうの人より皮膚が乾燥しやすく、バリア機能が低下していることが知られています。
そのため、外部の刺激をより直接的に受けやすく、過敏に反応したところが炎症をおこし、かゆみの原因となるヒスタミンなどの物質が集まりやすくなるのです。
そこで、アトピー性皮膚炎の症状を改善させたり、再発を予防したりするには、スキンケアで保湿を心がけ、皮膚の乾燥を徹底的に防いで、皮膚のバリア機能を保つことがとてもたいせつになってきます。
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