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顔を覆う治療が効く
薬を塗った布をお面のように覆う治療法、「お面包帯法」
顔の湿疹がひどくじくじくしていたり、ただれている場合の治療は難航することがあります。
じくじくしたり、ただれたようになった湿疹の原因が細菌感染やウイルス感染症である場合には、抗生物質や抗ウイルス剤を授与し、局所にはポピンヨードを塗り、抗生物質を含む軟膏を直接塗ります。
細菌感染やウイルス感染症のケースではこうすることで症状は軽快することがあります。
しかし、じくじくやただれたようになった原因がはっきりしない場合には、その症状に合った軟膏療法を行います。
私はこの場合、40年前に小堀辰治先生から直伝されたカーボワックス基剤の軟酉でお面包帯を行っています。
方法は次のとおりです。
(1)ガーゼを5、6枚重ねて、それに目と鼻と口に当たる部分を切り取って、穴をあけます。
(2)そのガーゼの上に、カーボワックスに亜鉛華とグリテールの入った軟膏をのばします(具体的には、グリパスCという商品名で市販されているものが現在入手できる唯一のものでしょう)。
(3)軟膏をのばしたガーゼをお面をつけるように顔面にあて、はがれないように、その上から包帯でグルグルに巻きます。
(4)カーボワックス基剤は吸湿性はよいのですが、水をたくさん含むとべトベトになるので、1日に2回くらい包帯交換をします。
以上の方法を正しく行うことで、2、3日で、じくじくしていた皮膚の表面が、きれいに表皮化してきます。
薬の落とし方ですが、カーボワックス基剤は水によく溶けるので、ガーゼ交換したときは、ぬるま湯で洗えば取ることができます。
シャワー浴をすれば、より完全に流して取ることができます。
これを何日か繰り返して、顔の表皮形成が見られたら、塗るのをワセリン基剤の軟膏に変えます。
お面包帯法は顔の治療に行いますが、これが顔でなく、手足やからだならばステロイド軟膏を塗り、その上にカーボワックスに亜鉛華とグリテールの入った軟膏を重ねて塗ります。
お面包帯法に使う薬は臭いもよくありませんし、色もついているので、嫌われる患者さんもいらっしゃいますが、効果がきちんと得られるので、顔がひどくじくじくしている患者さんにはこの方法を行います。
お面包帯法のやり方は、決して簡単ではないので多くの場合入院して行いますが、一度方法を覚えると患者さんが自分で行うこともできます。
実際、退院後に急に症状が悪化したときなど自宅で行い、軽くすませている人もかなりいらっしゃいます。
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