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パッチテストのやり方
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保湿外用薬を使ったスキンケア
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化粧をしても大丈夫?
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スキンケアの基本は、保湿と清潔です
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皮膚のケア季節によって変える
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化粧水、乳液もつけていい?
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メイクするときの注意点
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皮膚に刺激を与えない髪の洗い方
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寝具で気をつけるポイント
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からだを洗うときに注意すること
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アトピー石鹸を選ぶときに気をつけること
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アトピーの方の為の衣服・素材選び
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アトピー性皮膚炎の人は、日焼け止めはつけても大丈夫?
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アトピー性皮膚炎の人は自然成分のスキンケアであれば良い?
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アトピー性皮膚炎でも使って問題ない化粧品
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髪の毛は短く切ったほうがよい?
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アトピー性皮膚炎の皮膚には温泉はよくない?
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パッチテストのやり方
パッチテストとは、ある成分に対してアレルギー反応がおこらないかどうかを調べる皮膚試験の一つで、もっとも手軽な方法として知られています。
皮膚科で行われていますが、化粧品や石鹸などにふくまれる成分が気になるときは、家庭でも試すことができます。
パッチテストのやり方は、次のとおりです。
また、パッチテストで皮膚になにも症状が出ていないときは、アレルギー反応はおこっていませんので、その化粧品は、使うことができます。
- (1)ふだんかぶれないガーゼつきばんそうこうを用意します。
- (2)使用したい化粧品などを少量、ガーゼつきばんそうこうに塗って腕の内側にはり ます。
- (3)24〜48時間そのままにしてガーゼつきばんそうこうをはがし、塗ったところにかゆみや赤み、発疹が出ていないか確認します。
カテゴリー:アトピー用化粧品とスキンケアの方法
保湿外用薬を使ったスキンケア
スキンケアに欠かせない保湿外用薬についてお話ししましょう。
保湿外用薬には、皮膚のうるおいを保つビアルロン酸やケラチナミンなどの保湿成分がふくまれ、低下した皮膚の保湿力を高めて、バリア機能を回復させます。
軟膏、クリーム、ローションなどの種類があり、病院で処方される医薬品のほか、ドラッグストアなどで購入できる市販の製品(医薬品、医薬部外品)などがあります。
皮膚に塗った使用感は、サラサラしたタイプ、しっとりしたタイプ、皮膚にしっかりつくタイプなどに分かれます。
アトピー性皮膚炎は、気温や湿度などによって皮膚の状態が大きく変わります。
保湿外用薬は、気に入った使用感のものを2〜3種類用意して、季節、気温、湿度、体調、皮膚の状態、体の部位などに合わせて使い分けるようにしましょう。
スキンケアで保湿がきちんとできると、皮膚の状態がとてもよくなります。
症状が安定した軽症のアトピー性皮膚炎なら、保湿外用薬によるスキンケアだけですむことも少なくありません。
保湿外用薬の塗り方の基本
アトピー性皮膚炎の患者さんは、皮膚が乾燥しやすいため、スキンケアで十分に保湿をしないと薬物療法が順調に進みません。
保湿外用薬を塗るときは、次の3つの基本を覚えておきましょう。
- ・保湿外用薬は、1日に何回塗ってもよい
- ・シャワーや入浴のあと、5分以内に塗る
- ・入浴できないときは、霧吹きで皮膚にぬるま湯を吹きかけたり、市販の化粧水(刺激のないものを用いること)などをつけたりしたあとに塗る
保湿外用薬は、治療に用いるステロイド外用薬やタクロリムス外用薬とは異なり、使用量に制限がないので、1日に何回塗ってもかまいません。
また、塗るタイミングは、できればシャワーや入浴後、5分以内がよいでしょう。
なぜなら、保湿外用薬は皮膚に水分を与えるわけではなく、皮膚の表面にある水分を閉じ込めて外に逃さない働きをするものだからです。
乾燥した皮膚に保湿外用薬を塗るとたしかに一時的にはしっとりしますが、すぐに乾くので保湿効果が得られないのです。
そこでシャワーや入浴後5分以内が効果的である、ということになります。
また、シャワーや入浴ができないときは、霧吹きなどで皮膚にぬるま湯を吹きかけたり、市販の化粧水をつけたりして、皮膚の表面に水分を補い、その上から保湿外用薬を塗ります。
保湿外用薬は、毎日のスキンケアとして欠かさずに、習慣にしてください。
症状の改善だけでなく、予防効果もあるからです。
アトピー性皮膚炎の症状がほとんど出ない寛解の状態(症状がほとんどなく日常生活に支障がない、あるいは症状が少しあってもあまり悪化しない)になっても、塗り続けるようにしましょう。
保湿効果を高めるスキンケアのポイント
保湿外用薬はシャワーや入浴のあと、5分以内に塗りましょう。
お風呂に入れないときは、霧吹きでぬるま湯をふきかけます。
カテゴリー:アトピー用化粧品とスキンケアの方法
化粧をしても大丈夫?
女性の患者さんのなかには、「色素沈着や赤ら顔を目立たなくしたい」という理由で、化粧をしたいと思っている方もいるでしょう。
女性にとって化粧はとても大事なことです。
「したくても、できない」という状態は決してよいとはいえません。
では、アトピー性皮膚炎になると化粧はしてはいけないのでしょうか。
結論からいうと、そんなことはありません。
刺激の少ない化粧品を使えば、OKです。
むしろ、化粧をすることで自分に自信をもつことができて、外出する機会が増えるとしたら、それは、大きなメリットといえます。
最近では、成分にこだわって皮膚への刺激が少ない化粧品が何種類か出てきています。
テスター(試供品)などでパッチテストをして、問題がなければ、どんどん化粧を楽しんだほうがよいでしょう。
万が一、化粧をしていて皮膚の状態が悪くなったときは、使っていた化粧品を持参しかかりつけの医師に必ず見せましょう。
アトピー性皮膚炎が悪化したのではなく、化粧かぶれがおこっている可能性もあるからです。
カテゴリー:アトピー用化粧品とスキンケアの方法
スキンケアの基本は、保湿と清潔です
皮膚についている汗や皮脂、ホコリなどの汚れをそのままにしておくと、表面に雑菌が繁殖し、かゆみや炎症をおこす原因になります。
毎日、シャワーを浴びたり、お風呂に入ったりして、皮膚を清潔にしておくことがたいせつです。
夏など汗をよくかく時季は、1日2〜3回ぐらいこまめにシャワーを浴びたほうがよいでしょう。
また、運動をして汗だくになったときは、すぐにシャワーを浴びて皮膚を清潔に保つように心がけます。
シャワーや入浴のポイント
- ・石鹸やシャンプーは、刺激の少ないものを使用する
- ・汗や汚れは、やわらかいタオルまたは手で優しく洗う
- ・眉間、小鼻のわき、わきの下、首、関節のしわがある部分は、ていねいに洗う
- ・十分にすすいで、石鹸やシャンプーの成分が残らないようにする
- ・高温のお湯は避ける
- ・入浴後に水やぬるま湯をかぶる
- ・入浴剤は、刺激のないもの(試して問題がなかったもの)であれば、OK
- ・かゆみが強いときは、シャワーだけにする
入浴時、皮膚を刺激しないために気をつけてほしいことは、ナイロンタオルの使用は避けて、皮膚は強くこすらないことです。
お湯が熱かったり、保温効果の高い入浴剤を使ったりすると、温度の刺激でかゆみが出てしまうので注意しましょう。
入浴後は、水やぬるま湯をかぶると皮膚の表面温度が下がり、かゆみが出にくくなります。
そして、シャワーや入浴のあとは、皮膚がしっとりと湿っているうちに保湿外用薬をしっかり塗って、乾燥しないようにしてください。
衣類や寝具にも工夫をしましょう
衣類の種類によっては、皮膚を刺激する原因になります。
寝具も同様です。
次のようなポイントを知っておきましょう。
また、授乳中のお母さんも衣類には注意が必要です。
ウールなどを着ていると赤ちゃんのほおに毛の先が当たって、それが刺激となってかゆみが出ます。
衣類や寝具の主な注意点
- ・毛先がチクチクするウール素材などは避ける
- ・新品の下着は一度、水洗いしてから身につける
- ・柔軟剤は、かゆみをおこさなければ使用可(肌触りがサラサラして汗を吸うため、かゆみの予防効果が期待できる)
- ・洗濯用洗剤は、界面活性剤の含有量が少ないものを使う
- ・寝具は、棉100%のものを使う(ふとんやまくらの中綿は羽毛や羊毛を避ける。ダニが繁殖しにくいポリエステル綿がお勧め)
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皮膚のケア季節によって変える
アトピー性皮膚炎の人の皮膚は、季節によってさまざまなトラブルが予想され、季節ごとの皮膚のケア、マネージメントが必要です。
夏には汗の刺激によって、冬には乾燥した空気の影響で皮膚も乾燥し、湿疹が悪化しがちです。
したがって、夏冬それぞれの季節に合わせた皮膚のケア、マネージメントを行っていく必要があるわけです。
しかし、実際にどのようなケア、マネージメントを行っていけばよいのでしょうか?
ここで、ケア、治療、マネージメントについてご説明しておきましょう。
「ケア」というのは、だれにもできる皮膚のお手入れのことを指します。
「治療」は、医師にしかできない皮膚のトラブル、病気などを治すために行われるものです。
「マネージメント」は、ケアでも治療でもない、区別できないものです。
これは化粧品を使いたい、きれいになりたいという患者さんのQOLを高めるため、医師が薬を使って、治療しながら皮膚の状態を診て、患者さんの皮膚に負担のないよう化粧品の使い方を指導、管理していくものです。
つまり、このスキンマネージメントは医師の指導のもとで行われるものであり、だれにでもできるものではないのです。
このカテゴリーでは、患者さんご自身が、季節ごとの皮膚状態に合わせて日常生活で実行される「ケア」について、また、薬といっしょに治療の一部として化粧品を取り入れる「皮膚のマネージメント」について紹介します。
季節と皮膚の状態によって、塗り薬を使い分ける
アトピー性皮膚炎の皮膚はすき間がたくさんできており、外部から異物が入りやすい状態になっています。
異物による刺激を受けると、湿疹などの症状も悪化しやすくなりますから、塗り薬は乳化剤などの刺激のあるクリームよりも、原則的にはワセリン基剤の軟膏を塗るのがよいと考えます。
クリームはよほど調子のよいとき、症状のよいところだけに塗るようにして、それ以外のときはワセリン基剤の軟膏を塗っておくのがよいでしょう。
また、夏は汗が皮膚の上で熱変化してしまうので、皮膚の状態はよくても、汗を皮膚の上にとどまらせてしまうクリームの使用は避けたほうがよいでしょう。
ワセリン基剤の軟膏は見た目にもべ夕べ夕していて、外出時に使用するには抵抗を感じられるかもしれません。
そういう方は、昼間はクリームを塗り(もちろんクリームも塗ってよい皮膚の状態のときに限ります)、夜はワセリン基剤の軟膏を塗るようにしましょう。
「昼間、人の前に出るときには治療をいったん中断する」と考えるのです。
昼は外見重視、夜は治療を重視という考え方で、昼間と夜に塗る薬を替え、皮膚の状態をじょうずに管理します。
このワセリンの「汗の穴(汗孔)からきれいに汗を出す」の特性は、「汗の穴をふさがずに汗を出す」ので、汗の穴以外の皮膚には汗がにじみにくくなりますから、化粧くずれしにくくなります。
この特性は化粧品メーカーからも注目されていて、ワセリンのなかでも高度に精製されたものは、ファンデーションなどに使われています。
ワセリンを使った化粧品を指して「鉱物から作られた化粧品は皮膚を刺激してシミになる」と謳って自然成分であることをアピールする化粧品メーカーもありますが、そうした情報は正しいものではありません。
きちんと精製された純度の高いワセリンを使ったものが化粧品には適しているのです。
夏の皮膚のマネージメント
夏は汗をかきやすい季節です。
汗をかいたらすぐに洗い流すなどケアをしましょう。
汗をかいたままで放っておくと、皮膚に残った汗はアンモニアや炭酸ガスに変化して皮膚を刺激し、湿疹を悪化させてしまいます。
汗をかいたら次のことに気をつけて、できるだけ早く、こまめに洗い流します。
・外出から帰ったらシャワーを浴びるなどして、汗はなるべく早く洗い流します。
・シャワーのときは汗をしっかり洗い流すために、水よりも溶解力の高いお湯を使います。
・お風呂からあがったあとは皮膚から水分が蒸発し、カサカサするので、入浴後には保湿効果のあるものを塗ります。
夏は保湿剤として、つけたあとにさっぱりとする乳化剤の入ったクリームがよいと思っていらっしゃる方が多いのですが、実はそうではありません。
夏は、汗が出る汗孔(汗の出る穴)をふさがないワセリン基剤の軟膏を使うのがよいのです。
冬の皮膚のマネージメント
冬の皮膚は乾燥します。
そのため汗をかいても、水分を皮膚にとどまらせるという考えから、すぐに洗い流さないといった汗に対する対策も夏のケアとは異なります。
次のことに注意して、冬も健やかな皮膚を保つように心がけましょう。
・乾燥しがちな皮膚の水分を保つため、汗を皮膚にとどまらせるようにします。
夏のように、汗をかいたからといってすぐにシャワーで洗い流す必要はありません。
シャワーを浴びるときも、夏のように溶解力の高いお湯を使ってはいけません。
汗を洗い流さないようにお湯で はなく、水で洗うようにします。
とはいえ、現実的に真冬に水のシャワーは冷たくてなかな か入りづらいものです。
理想はあくまでも水なのですが、それが無理ならできるだけぬるめ の水温のシャワーを浴びます。
・冬は保湿剤として乳化剤の入ったクリームを使いましょう。
汗がクリームの中に溶け込み、蒸発しないで皮膚にとどまります。
冬にワセリン基剤の軟膏を使ってもとくに問題があるわけではありません。
しかし、汗をとどまらせる効果のある乳化剤の入ったクリームを使うほうが、冬の皮膚にはよりよいでしょう。
これとは逆に、夏に乳化剤の入ったクリームを塗るにはよくありません。
汗がクリームに溶けてとどまり、その結果、とどまっている汗が分解して、尿素やアンモニアになり、それが皮膚を刺激します。
アトピー性皮膚炎の人の皮膚にワセリン基剤の軟膏は一年を通じて使えますが、乳化剤の入ったクリームは、冬に使って夏は使わないほうがよいのです。
夏と冬、季節によって変わる皮膚の状態について知っておき、ケアの仕方を変えるなど工夫して、皮膚の健康管理をきちんと行っていくことが大切です。
ワセリン基刑の軟膏を塗ると皮膚はどうなる?
なぜ夏に乳化剤の入ったクリームを塗るのがよくないのでしょうか?
それは乳化剤が入っていると、一度塗ってよくのばしても、のばしたものがもう一度白く乳化して浮いてくるからです。
この性質から塗ってのばしても、汗などかいて汗の水分が入ってくると、乳化して、また浮いてきてしまうことになります。
そのために汗が流れずに皮膚にとどまってしまうことになるのです。
汗が皮膚にとどまると、夏の気温は高いため、皮膚の表面でアンモニアや炭酸ガスに変化します。
アンモニアは分解されると尿と同じものになって皮膚を刺激し、湿疹などの症状を悪化させてしまいます。
ワセリンならば、その特性として汗孔(汗の出る穴)をふさがないので、汗をかいた皮膚に塗っても汗は汗孔からスムーズに出てくることができます。
したがって、汗を皮膚にとどまらせることはありません。
汗孔からきれいに出てくることができれば、汗は皮膚にとどまることなく蒸発していきます。
一方、冬は汗をとどまらせるために、保湿剤(クリーム状のもの)を塗ります。
しかし、冬にワセリン基剤の軟膏を使ってはいけないというのではありません。
ワセリン基剤の軟膏は、基本的にオールシーズン使っても大丈夫です。
季節の変わり目など、迷ったときは、ワセリン基剤の軟膏を使うとよいでしょう。
クリーム基剤は見た目はきれいなのですが、機能的には使う条件の選択が難しいのです。
アトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚は汗をかくと、汗がカサカサになっている皮膚の角質層のところでまわりからじわ〜っと広がってしまい、汗孔から汗がきれいに出てこなくなっています。
これは、バリア機能がうまくはたらいていないためで、汗孔のまわりの皮膚の壁もしっかりとできていないのです。
そのような皮膚にもワセリン基剤の軟膏を塗ると、油分が補給され、汗が汗孔からきれいに出てくるので、皮膚の水分が必要以上に奪われなくてすむのです。
塗り薬の選び方について
自分の皮膚の症状がよくわからない、日によって変わるという場合も、ワセリン基剤の軟膏がよいと思います。
ワセリン基剤の軟膏は、アトピー性皮膚炎の軟膏治療の基本となる塗り薬です。
アトピー性皮膚炎の患者さんは、皮膚のバリアがしっかりとできていないため、汗が出てきても、皮膚バリアが機能していない皮膚にしみ出していくのです。
ですからワセリンをまわりに塗って、油分補給し、汗孔から汗が出るようにします。
表皮がかさかさしていたり、かいたことで傷つき、なくなってしまうなど、表皮が壊れているときは軟膏(ワセリン基剤のもの)を塗り、表皮が壊れていないときはクリームを塗ります。
これは医師が読む軟膏学の本の初めにも書かれている基本的なことなのです。
カテゴリー:アトピー用化粧品とスキンケアの方法
化粧水、乳液もつけていい?
アトピー性皮膚炎の患者さんは、薬だけのケアでも十分
アトピー性皮膚炎の患者さんは、薬をきちんとつけていれば、その他のケアとして、化粧水、乳液などの基礎化粧品をつける必要はとくにありません。
ただし、メイクする場合は別です。
ファンデーションをつける場合には、必ず下地クリームをつけてください。
下地クリームをつけていないのに、いきなりファンデーションを塗ると、皮膚に大きなダメージを与えてしまいます。
それはなぜかというと、ファンデーションは粉をたくさん含んでいることに理由があります。
ファンデーションを直接皮膚に塗ると、その粉が皮膚から水分をどんどん吸い取ってしまい、皮膚自体が必要とする水分までも奪ってしまいます。
その結果、皮膚は乾燥し、かさかさになってしまうのです。
下地クリームは、ファンデーションと皮膚との間に保護膜のような役割を果たして、皮膚から水分が奪われていくのを防いでくれるのです。
アトピー性皮膚炎の人の皮膚は水分欠乏の状態にあります。
ですから下地クリームを塗らずに直接ファンデーションを塗ると、さらに水分を奪われてしまい、皮膚表面が健康な人の皮膚よりもいっそうパサバサになって粉をふいてしまうようになります。
こうした理由から、皮膚の水分を必要以上に取られないように皮膚とファンデーションの間のつなぎの役目として、必ず下地クリームを塗ってメイクするようにしてください。
下地クリームはたとえていうと、レーズンサンドのクリームの役目です。
間に入って、相容れないものをつなぐ役割を果たします。
カテゴリー:アトピー用化粧品とスキンケアの方法
メイクするときの注意点
きちんと落とすことが基本
顔にアトピー性皮膚炎の症状がある人は、ふだん、顔の皮膚のケアには薬を使っています。
そこで化粧品を使用するにあたっては、薬との違いをはっきりと認識しておく必要があります。
その違いとは「化粧と薬は目的がまったく違うものである」ということです。
化粧は、つけて(メイクして)表面にとどまっているもので、取れるものです。
また、薬はつけて(塗って)浸透するものです。
どちらも顔に「つける」ものですが、「つけた」あとに「取れる」のか「浸透する」のかに違いがあるわけです。
つまり化粧品と薬は、その性質がまったく異なるのです。
化粧品は、顔をきれいに見せるために顔に色をのせ、一時的につけておくもので「取れ」なければなりません。
浸透するのを目的とはしていません。
一方、薬は、色をのせるのではなく、皮膚そのものが健康でつるつるとしたきれいにな状態になることを目的としています。
つけたあと「取れ」ては困るもので、皮膚にしっかりと浸透して薬の効果が現れることを期待するものです。
このように考えると、メイクは基本的に「お面」であるといえます。
つまり、きれいにしたいときに「お面をつけること」が「メイクすること」。
メイクを落とすときは、お面を外したかのようにきちんと落とさなければなりません。
ですから顔をメイクアップする化粧品は、洗うと完全に落ちるものがよいのです。
洗顔しても化粧がきれいに落ちないのは、お面がいつまでも取れないようなものです。
お面が皮膚にいつまでもついていると、皮膚がいつまでもふさがった状態になるわけで、皮膚にとても悪いのです。
ファンデーションに限らず、メイクアップ製品で落としにくいものは、すべてお勧めできません。
化粧落ちしにくく、しかも落とすときにはしっかり落ちるもの、それがベストです。
この考え方からすると、「落ちない口紅」というのは、唇につけたお面がいつまでも取れないことになるわけですから、お勧めできません。
どうしてもつけたいという場合は、溶かして落とす口紅用のクレンジングなど、専用のクレンジングでていねいに落としてください。
このとき、ティッシュでふき取ると、小さな擦過傷をつくることもあるので注意が必要です。
化粧品はハウツーをきちんと教わって使うことです。
デパートやスーパー、薬局には化粧品メーカーごとに売場があります。
売場のなかでも専門的にアドバイスしてくれる店員さんがいるところを選びます。
そこで正しい使い方をきちんと教わり、確認してから購入します。
アトピー性皮膚炎の人は、本当は化粧はしないほうがよいのに、それを知っていて化粧しようというのですから、せめて使い方についてはきちんと学び、正しく使うように心がけましょう。
カテゴリー:アトピー用化粧品とスキンケアの方法
皮膚に刺激を与えない髪の洗い方
弱いステロイド刑を塗っておき、皮膚を保護しながら洗髪します
シャンプー、リンスが流れる顔、耳のうしろ、首と、洗うために使う手、指先といった部分はひどく荒れてしまいがちです。
なぜならシャンプー、リンスはとても洗浄力が強く、皮膚の弱いアトピー性皮膚炎の患者さんには刺激が強く、皮膚を荒らしてしまうからです。
とくにリンスは陽イオン活性剤で肌の大敵です。
「それならば、アトピー性皮膚炎用のシャンプーを使えばよい」と考えるでしょうが、これも信用できませんし、特別なものをお買い求めにならなくても大丈夫です。
顔、耳、首など刺激を受ける部分をきちんとケアして、洗髪すれば、特別なシャンプー、リンスを使う必要はありません。
私はシャンプー、リンスのときに皮膚を保護するために弱いステロイド剤をつけることをお勧めしています。
入浴前に顔、首のうしろなどに弱いステロイド剤を塗って、シャンプー、リンスがかからないようにするのです。
患者さんのなかには洗髪する間だけでも、顔にステロイド剤を塗って大丈夫だろうか、と心配される方もいらっしゃいます。
しかし、洗髪する時間は10〜20分くらいですから、心配することはありません。
どうしてもステロイド剤を塗ることに抵抗のある方には、ステロイド剤の代わりにワセリンを塗る方法もありますが、日本薬局方のワセリンは長く保存しておくと変色します。
化粧品メーカーなどでは精製したワセリンを使っています。
ステロイド剤に抵抗がある方には、化粧品メーカーが使っているワセリン(サンホワイト)や眼科用のワセリン(プロペト)を勧めている先生が多いようです。
洗髪後は、入浴前につけた弱いステロイド剤やワセリンは石けんでよく洗い落とします。
入浴後は保湿剤を塗って乾燥を防ぎ、夜だけステロイド剤を塗ることもあります。
この方法を洗髪のたびにきちんと行えば、顔や耳、首の湿疹は随分よくなるはずです。
洗髪のたびにいちいちステロイド剤を塗って落とすのが面倒だという人は、シャンプー・リンスがかかる部分にラップを貼って(顔は、呼吸するために口と鼻のところに穴をあけます)、皮膚を保護する方法もあります。
しかし、この方法よりも弱いステロイド剤を塗るほうが簡単でラップがはがれない分だけ確実に保護できます。
大切なことは、正しい知識のもとに工夫することです。
アトピー性皮膚炎だからといって、シャンプーを敏感肌用などの高価なものに替えたとしても、使い方が適切でなければそれを使う意味がありません。
ものに頼って安心するのではなく、まず正しい使い方をするよう心がければ、特別な石けんや高価なシャンプーを買わなくても、皮膚は十分にケアできます。
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寝具で気をつけるポイント
丸洗いできるものがベター。まめに干し、清潔にしておく
髪の毛以外にも顔に直接触れるものは、清潔に保つことが大切です。
不潔な枕で寝ているため悪化させているというケースも多く見られるからです。
たとえば顔の片側だけ湿疹ができている人に、日常生活について詳しく聞いてみると、湿疹ができているのは、枕が直接皮膚に触れている部分だけだった、ということがあります。
枕は、枕カバーはもちろん、枕のしんも洗濯機で洗えるものを選びましょう。
洗濯できる枕として、特殊ポリエステル綿を使ったものや、アレルギー防止用のパイプ枕などが売られています。
布団も簡単に洗えて、乾燥しやすく工夫されているものがよいでしょう。
できればふわふわと厚手の布団よりも薄いものを何校も重ねて使うと洗濯しやすく、乾燥も早くできます。
しかし洗える布団といっても実際には洗うのは大変ですから、ふつうの布団をよく乾燥させて使っても大丈夫です。
寝具のお手入れについて
毎日眠る布団は、ふだんから清潔にし、湿気のこもらないように工夫します。
まず、布団は毎日干すことを心がけましょう。
「毎日、晴れとは限らないのに」と、おっしゃるかもしれません。
しかし、外に干せなくても、家の中で一番風通しがよく、日当たりもよい室内で干すだけでも十分効果があります。
その場合、日の当たる窓に向けて干すことです。
布団は日差しや風にさらされるので、よく乾燥して湿気も取れます。
起きてすぐに押入れや、結露するようなところに入れてしまっては、寝ている間にかいた汗などの湿気がこもり、ダニの温床となってしまいます。
できるだけ干すようにしましょう。
また、洗える布団を買ってまめに洗っていたとしても、布団を敷く床にダニやほこりがあるようでは、一所懸命布団を洗った意味がありません。
また、ダニやほこりをなくそうと、きれいに掃除をしても、布団を敷いたり、しまったりするときにほこりが舞い上がってしまいます。
しかも一度舞い上がったほこりは、約3時間は床に落ちずに空気中に浮かんでいます。
これでは、いくら掃除をしていてもほこりを吸い込んでしまうことになります。
そこでお勧めするのがベッドです。
ほこりは床に落ちていきますが、床上30cm以上になると、その量はかなり減ります。
また毎日、布団を敷いたり、しまったりしなければほこりの舞う量も減らすことができます。
私が考える理想の寝具は、「ハンモック」です。
ハンモックは、ほこりがたまってしまう床に眠るのではなく高い位置で眠れ、しかも通気性にも優れています。
これは寝具としてベストのスタイルです。
しかし、実際にはハンモックで寝ることはできませんから、よりハンモックに近いベッドがよいというわけです。
寝具だけでなく、寝室は湿気がこもらないよう換気に気をつけてください。
寝具の理想がハンモックならば、寝室は昔ながらの田舎の家が理想です。
常に風通しよく、換気に優れていて、日当たりがよい部屋が寝室としては理想的な環境なのです。
この条件をすべて満たせなくても、寝室はできる限り窓を開けて、あれば換気扇もつけて、風通しのよい環境にしておくよう心がけてください。
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からだを洗うときに注意すること
洗いすぎはトラフルの原因になることもあります
アトピー性皮膚炎の人は汗をかいたら洗い流すのが基本です。
夏ならば一日に何回でもシャワーを浴びて皮膚を清潔にしておきます。
しかし、日に何回もシャワーを浴びる日にはそのたびに石けんを使う必要はありません。
石けんを使って皮膚を洗いすぎると、皮膚に必要な脂分が抜けてかえってトラブルを招くことになります。
石けんを使って洗うときには、十分に泡立てて手で洗います。
そうすることで、皮膚に刺激を与えないようコントロールすることができます。
洗ったあとは、すすぎ残しのないようにしっかり洗い流します。
入浴後、からだをふくときは清潔なタオルで水気を吸い取るようにそっと押さえていきます。
ていねいにふき取り、かゆいところなど決してこすらないように注意します。
カテゴリー:アトピー用化粧品とスキンケアの方法
アトピー石鹸を選ぶときに気をつけること
皮膚を弱酸性に保てる、洗浄力のマイルドなものを選びます
健康な皮膚は弱酸性になっています。
弱酸性の皮膚には常在菌があって、それがバランスを保ち、他の雑菌の繁殖を抑えるはたらきをしています。
皮膚がアルカリ性に傾いた場合、菌のバランスが崩れて雑菌が増殖しやすい状態になってしまいます。
したがって、弱酸性に保つことが皮膚のためにはよいのです。
昔から使われているアルカリ性の石けんは、泡立ちはよいのですが、脂分を除去する力が強すぎたり、皮膚に残って皮膚を刺激することもあります。
また、洗ったあとの皮膚の表面はアルカリ性に傾いてしまいます。
このとき、健康な皮膚は中和する力があるので、時間がたつに従ってアルカリ性から弱酸性へと中和していきます。
ところがアトピー性皮膚炎の人の皮膚の患部はアルカリ性に傾いているので、細菌が増殖しやすい状態のままになってしまうのです。
こうしたことからアトピー性皮膚炎の人が石けんを選ぶときは、皮膚のpH(弱酸性)に影響を及ぼさないものがよいでしょう。
洗浄力のマイルドな、刺激は少なくても汚れをきちんと落とせるものを選びます。
また、最近よく出回っている代表的な薬用石けんの一つ、デオドラント石けんには殺菌剤が入っています。
この殺菌剤が常在菌まで殺してしまい、菌バランスを崩してしまいます。
また、こうした薬用石けんには刺激の強いものが多く、皮膚の弱いアトピー性皮膚炎の人にお勧めすることはできません。
低刺激性の石鹸と洗浄剤
エス・ワイ・エスソープホワイト(海外技術交易)、ソフトリッチ洗顔ジェル、ボディークレンジング(資生堂薬品)、アトピコススキンケアソープ(大島椿)、ソフィーナフェイスクリア泡洗顔料(花王)、セバメド(ロート製薬)、ノブソープD(ノブ)、ニューエマゼンソープ(大正製薬)、キュレル(花王)
低刺激性のシャンプー類(全品無香料・無着色)
アトピコススキンケアシャンプー(大島椿)、ソフトリッチマイルドシャンプー(資生堂薬品)、コラージュD石鹸(持田製薬)、エス・ワイ・エスソープホワイト(海外技術交易)、ノブシャンプーD、ノブリンスD(ノブ)、セバメド(ロート製薬)、エンジェルデュウベビーシャンプー(資生堂)、ニュートロジーナクレンジングソープ(ジョンソン・エンド・ジョンソン)、キュレル(花王)
保湿剤配合の入浴剤
薬用エモリカ(花王)、ノブ薬用バスモイスチュア(ノブ)、アトスキン入浴剤(資生堂薬品)、薬用クアタイム(ユーザイ)、バスキューナ(持田製薬)
カテゴリー:アトピー用化粧品とスキンケアの方法
アトピーの方の為の衣服・素材選び
素材は絹がベスト。洗濯はすすぎを十分にします。
直接肌に触れる衣服などの素材で一番よいのは絹です。
絹は表面がつるつるしていて、ごわつきもなく、通気性にも優れているため皮膚にはとてもよいのです。
とはいえ他の素材に比べると、洗濯などの手入れが大変です。
そこで絹を使うのが難しいという方には綿をお勧めしています。
ただし、綿を選ぶならば100%で平織りのものにしてください。
織り方がごわごわしていては、皮膚に刺激を与えてしまいます。
絹のようにさらっとして、つるつるした感じに近い肌触りのものを選びます。
色は、染色や加工の際に使われた薬品が汗をかいたときに流れ出して、皮膚に刺激を与えることも考えられるので、染色や加工のされていない白色を選ぶのがよいでしょう。
新品のものは2、3回洗っておきます。
せっかくよい素材のものを選んでも、その製品が化学薬品などで加工されていては、薬品の刺激で症状が悪化してしまうからです。
できるだけ薬品加工されていないものを選ぶようにします。
また薬品加工について表示されていないものも、念のため水洗いしてから着ると安心です。
洗濯はすすぎをしっかりと
素材選びも大切ですが、洗濯にも注意が必要です。
洗濯をしたら洗剤はきちんとすすいでおくこと。
すすぎが十分でないと残った洗剤が刺激となって、湿疹が悪化することがあります。
清潔にするためにせっかく洗濯をしても、洗剤が残ったために湿疹が悪化しては意味がありません。
また、最近いわれているのですが、洗濯用の洗剤の中に入っている酵素には皮膚のタンパク質や脂を溶かす作用があり、すすぎが不十分で洗濯物に酵素が残留していると、皮膚に強い刺激を与える心配があります。
全自動洗濯機だと洗剤が残ってしまうことがあるので、すすぎは2回やっておきましょう。
とにかく洗濯をするときは、汚れを落とすことばかりでなく、すすぎにも注意を払って、洗剤が生地に残らないように気をつけます。
素材に注意
◎よい素材 → 絹・綿100%
×避けたい素材 → 吸湿性の低いもの。綿100%でも織り方、加工等に注意
カテゴリー:アトピー用化粧品とスキンケアの方法
アトピー性皮膚炎の人は、日焼け止めはつけても大丈夫?
日光浴を行う場合、女性は紫外線などの影響で、顔にシミ、シワができることを気にされるようです。
シミ・シワができるのを少しでも防ぐために、同様の質問をされることがあります。
これは、皮膚にトラブルのない人なら使ってもかまわないのですが、皮膚の弱いアトピー性皮膚炎の人の場合には、その効果よりも皮膚にトラブルが起こることのほうが心配されます。
私はアトピー性皮膚炎の人は日焼け止めクリームを顔に塗ってはいけませんと話しています。
日焼け止めクリームを塗ると、紫外線のエネルギーが日焼け止めクリームに達して、紫外線のエネルギーを吸収し、それを熱エネルギーに変化させます。
つまり、これがサンスクリーン剤(日焼け止めクリーム)のしくみなのです。
こんな光化学反応がアトピー性皮膚炎の人の皮膚の中で起こると、症状にどんな変化が起こるかわかりません。
アトピー性皮膚炎の人の皮膚は弱く、デリケートですから、強い刺激を与えてはいけないのです。
とくに湿疹になっているところをひっかいてしまったために傷になっているところに、日焼け止めクリームを塗り、光化学反応が皮膚に起これば、それは大きなトラブルになってしまいます。
アトピー性皮膚炎の人は、日焼け止めクリームをはじめとした、皮膚に刺激を与えるものやどんな反応が起こるかわからないものについては、基本的に顔には塗らないほうがよいのです。
では、日焼けしたくない人は、どうやって日焼け予防を行えばよいのでしょうか?
私はアトピー性皮膚炎の人の日焼け予防策としては、下地クリームとファンデーションを厚めに塗ることをお勧めしています。
この方法で遮光するだけで日焼けはかなり防げます。
これは下着をつけている部分が日焼けしないのと同じ考え方です。
厚化粧をしている部分は下着をつけているのと同じように、直接日光を浴びるのを防いでくれるのです。
皮膚に化粧品が塗れるような状態ならば、ファンデーションを塗りましょう。
ただしファンデーションに日焼け止めクリームの成分が入っていては、やはりトラブルのもととなります。
同じファンデーションでも日焼け止め剤が入っていないかどうか、店頭で聞いたり、メーカーに問い合わせるなどして、注意して選んでください。
ファンデーション以外にも粉おしろいやベビーパウダーでも効果はあります。
ベビーパウダーは、顔が粉で真っ白になってしまいますが、見た目よりも効果重視でしっかりつけておけば、日焼けをかなり防ぐことができます。
最近は、皮膚にトラブルのある人向けにノンケミカルサンスクリーンといって光化学反応で紫外線を防ぐのではなく、光物理化学方法で防ぐサンスクリーン剤がいくつか売り出されました。
これを試してみるのは価値がありますし、しっかりと日焼け予防するためにも、ぜひ試みてください。
商品はノンケミカルとか、紫外線吸収剤不使用などと表示されています。
1953年にエベレスト初登頂を成し遂げたニュージーランド出身のエドマンド・ヒラリーと、シェルパ(登山隊の道案内や荷揚げを手伝う人)のテンジン・ノルゲイは強い紫外線から皮膚を守るため、ファンデーションを塗っていたといいます。
8848メートルの頂上を目指すためには、想像を絶する強い紫外線が皮膚を差すはずです。
彼らがその強い紫外線から皮膚を守るべく顔に塗っていたのは、サーカスのピエロが塗る真っ白のファンデーションでした。
おそらく強い紫外線から保護するために、厚く塗られていたことでしょう。
しかし、当時、日焼け止めにファンデーションが効くということを知らない人たちには、なぜあんなに真っ白な顔をして登山をしているのか不思議に思われたかもしれません。
彼らの白い顔には、ちゃんと理由があったのです。
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アトピー性皮膚炎の人は自然成分のスキンケアであれば良い?
自然成分の化粧品は、自然のものだから安心して使えると人気を集めていますが、自然原料のものは、自然の条件(気候の変化、嵐や天候不順など)に左右されやすいものです。
一方で、鉱物油から作られたものは、安全性も厳密にチェックでき、一定した品質のものを作ることが可能です。
また、自然成分にこだわりすぎて防腐剤が入っているだけでも肌に悪いと決めつける方もいらっしゃいますが、防腐剤が安全性に影響するのは特別な場合です。
むしろ、自然成分だけで、防腐剤が配合されていないために腐ってしまうことのほうが肌にはよくないのです。
自然原料使用というだけで肌によいと鵜呑みにしないこと。
皮膚の弱いアトピー性皮膚炎の方はとくに、自然成分の化粧品であればすべてのものが安全であると過信せずに、それぞれの成分について理解し、正しい知識をもって、誠しやかに流されるまちがった情報に踊らされずに、よいものを見極める力をもっておくことが大切です。
自然成分の化粧品のなかでも、最近はオリーブオイルで作られた化粧品が「鉱物を使っていないから安心」「自然成分が肌にいい」という謳い文句で人気を集めているようです。
しかしオリーブオイルなどの植物油は、光と酸素があるところでは簡単に過酸化脂質に変化してしまうので、これを皮膚に塗ると炎症を起こします。
こうした変化がアトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚の上で起こると、健康な皮膚の人よりも炎症が悪化するおそれがあります。
また、自然性分の油だと品質保持のために防腐剤がたくさん使われていることも考えられます。
防腐剤を使うほうが利点が多いということで使っているのですが、過信は禁物です。
防腐剤でトラブルが起こることもありますから注意が必要です。
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アトピー性皮膚炎でも使って問題ない化粧品
皮膚状態のよいときであれば、皮膚にやさしい高齢者向けの化粧品などがよいでしょう。
化粧品の箱、あるいは中に入っている説明書に、「皮膚にトラブルのある部位にはお使いにならないでください。異常が現れた場合は、ご使用をおやめください」といったことが書かれています。
化粧品はもともと皮膚にトラブルのない人が使うもので、皮膚が弱く、トラブルが起こりやすいアトピー性皮膚炎の患者さんは、基本的に使わないほうがよいのです。
皮膚は人それぞれに異なります。
同じアトピー性皮膚炎でも症状はそれぞれに異なりますし、Aさんには平気なことが、Bさんには症状を悪化させることになるということも少なくありません。
化粧品もそうです。
たとえ症状は似ている2人であったとしても、Aさんには合ったけれどBさんには合わなかったということもあるのです。
「アトピー性皮膚炎の人がつけても、絶対大丈夫という化粧品を紹介してください」と尋ねられる方がときどきいらっしゃいますが、どんな化粧品も、アトピー性皮膚炎のすべての人に「絶対大丈夫」という保証はできませんから、ご紹介することはできないのです。
どうしても化粧品を使いたいというのであれば、自身で情報を集め、試してみて、自分に合ったものを見つけてもらうしかないのです。
「これならば皮膚が悪くならないのではないか」と思われるものを見つけたら、実際に使ってみて、その結果自分の皮膚に合ったものを使うのが、一番よい化粧品の見つけ方です。
たくさんの化粧品のなかから選ぶのはとても難しいのですが、乾燥肌の高齢者用に作られた化粧品が無難です。
そもそも乾燥している皮膚の状態は、年齢に関係なくアトピー性皮膚炎の肌と、多くの点で共通しているのです。
ですから乾燥肌向きに作られている高齢者向けの化粧品は、使えるものが比較的多いと思います。
化粧品選びに迷って相談に来られる患者さんには、まず高齢者向けのもののなかから選ぶことをお勧めしています。
高齢者向けの化粧品がなぜよいか、もう少し詳しく紹介しましょう。
上述したように高齢者の方の皮膚の状態は、アトピー性皮膚炎の皮膚の状態に似ています。
アトピー性皮膚炎の人の皮膚は、かさかさになっていて、バリア機能があまりよくありません。
高齢になると、もともと皮膚にトラブルのなかった人でも皮膚の状態がアトピー性皮膚炎の寛緩期(よくなった時期)の状態(数値)に似てきます。
高齢者向けの化粧品は、そうした皮膚状態に合わせて作られていますから、アトピー性皮膚炎の人の皮膚にも、若い人向けに作られたものより合うのです。
また、「これならば自分に合うのではないか」と思われる化粧品が見つかっても、実際に使ってみる際に注意しなければならないことがあります。
それは、化粧品をすぐに顔に塗らずに、まず目立たない部分で試してみることです。
太ももの内側や二の腕の内側などに塗ってみて、3日間ほど様子を見ます。
そのあと耳のうしろで試してみて、異常がなければ、そこで初めて顔につけてみましょう。
時間はかかってもトラブルを防ぐ配慮が大切です。
慎重に試していきましょう。
このほかには、化粧水、乳液の代わりに保湿効果の高い成分が入っている美容液を使うのもよいでしょう。
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髪の毛は短く切ったほうがよい?
髪の毛が刺激になるので髪は短いほうがよい
髪の毛が皮膚に触れることで湿疹がひどくなることもあるので、極端に考えれば髪は剃って、外出のときにはかつらをつけるのが一番よいのです。
理想のヘアスタイルは丸坊主ですが、女性の場合はそれも難しいでしょう。
それならば短いよりも長いほうが髪を編んだりできるので扱いやすいと思います。
実際、顔や首などの湿疹のひどい患者さんには、髪の毛を後ろにまとめるとか、髪を編んでおくなど、ヘアスタイルを工夫して、髪が顔や首に触れないように指導しています。
また、眠るときも髪の管理も大切な問題です。
人は眠っている間も寝返りをうったりして動きます。
そのときに髪の毛がばらつき、顔に触れるとか、枕と顔の間に長い髪が入って刺激することで症状が悪化することがあるので工夫が必要です。
長い髪ならばチョンマゲのように縛り、枕の向こう側に置いて寝るとか、帽子の代わりに覆面のようにストッキングでしっかり髪を包み込んで寝ます。
このストッキングで包み込む方法は、薄手なので寝るときに違和感もなく、しかも髪の毛が顔に触れないので皮膚によく、とても便利です。
これらの方法を続けたことでよい効果が見られた患者さんも多くいらっしゃいます。
顔の症状の多くが、シャンプー・リンス、そして髪の毛が触れることによる刺激が原因になっています。
ですから、髪の毛が顔に触れないようへアスタイルなど考えて、日ごろから工夫するようにしましょう。
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アトピー性皮膚炎の皮膚には温泉はよくない?
注意点を守って入浴してください
温泉は皮膚病によいとされていますが、皮膚を刺激する成分も含まれています。
アトピー性皮膚炎の人が温泉に長時間つかったり日に何度も入浴すると血行がよくなり、かゆみが増すことがあります。
皮膚のバリア機能があまりよくないアトピー性皮膚炎の患者さんが温泉に入る場合には、以下の点に注意してください。
- (1)湯船に長く入らないこと
- (2)皮膚の状態がよくなったからといって、何度も入浴しないこと(皮膚のバリア機能が低下します)
- (3)長湯したり、一日に何度もお湯に入ることで、皮膚の保湿成分が溶けて、乾燥し、ガサガザがひどくなってしまうので、何度も入らないようにする
- (4)皮膚の状態は人によって異なることを考慮に入れる必要があるので、出発前に医師と相談する
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